プルースト

ナボコフ関連の本3冊

ナボコフ関連の本を3冊、図書館で借りた。 ・沼野光義『徹夜の塊Ⅰ 亡命文学論 増補改訂版』(2016.07.15初版第1刷発行、株式会社作品社) ・『ナボコフの塊 ー エッセイ集 1921-1975』(編訳者:秋草俊一郎、2016.07.15初版第1刷発行、株式会社作品社) ・『…

当たり前だけど、いろいろなことがいろいろなところで同時に起こっている

集英社ヘリテージシリーズのジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ Ⅳ』(訳:丸谷才一・永川玲二・高松雄一、2003/12/22第1版、2013/01/20第3版)をなんとか読み終え、続けてナボコフの『ヨーロッパ文学談義』(野島秀勝訳、TBSブリタニカ、1992.10初版)のジョ…

ユリシーズ

集英社ヘリテージシリーズのジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ Ⅰ』(訳:丸谷才一・永川玲二・高松雄一、2003/09/24第1版、2010/01/31第3版)をひとまず読み終えた。 でもわからないことがいっぱいあった。 第1挿話テレマコスの最後・マラカイと話す一人の若…

再度

再度、マルセル・プルーストの『完訳版 失われた時を求めて1 第一篇 スワン家の方へⅠ』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2006.3第1刷)を読んだ後、 ナボコフの『ヨーロッパ文学談義』(野島秀勝訳、TBSブリタニカ、1992.10初版)の「マルセル…

かけがえのない時間

『完訳版 失われた時を求めて13 第七篇 見出された時Ⅱ』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2010第2刷)の本編とエッセイ・あとがきを読み終えた。 残す索引もざっと目を通してみるつもりでいる。 今回は入院・開腹手術・退院・自宅療養を経てい…

時間の外に立つ

『完訳版 失われた時を求めて12 第七篇 見出された時』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2014第3刷)の本編終わりあたり、芸術に関する記述のあたりを読んでいる。 そこで語り手が語ることは難しく、私には全てを理解できてない、そのほんの一…

アルベルチーヌ

『完訳版 失われた時を求めて11 第六篇 逃げ去る女』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2014第3刷)を読み終えた。 けれど、いつも以上に内容が頭に入らずすり抜けていってしまう感じがした。 冒頭、アルベルチーヌが去っていったところから始…

出会って別れる

『完訳版 失われた時を求めて10 第五篇 囚われの女Ⅱ』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2014第3刷)の本編を読み終えた。 表紙はキース・ヴァン・ドンゲン「アルベルチーヌとアンドレ」で、その表紙からはアルベールチーヌもアンドレもゴモラ…

外を歩く

『完訳版 失われた時を求めて9 第五篇 囚われの女Ⅰ』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2014第2刷)を読んでいる。 読んでいると、物売りの呼び声の記述が思いがけなく出てきた。 懐かしい感じ。 長編小説を描いても、誰かが言っていた、プルー…

自分の目で見る

『完訳版 失われた時を求めて8 第四篇 ソドムとゴモラⅡ』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2010第2刷)も読み終えた。 美術や音楽や演劇・文学、植物や自然、服飾やサロン、貴族やブルジョワなど、プルーストはいろいろなものを実際に見ている…

人はそれぞれ違う。その時々でも違う。

『完訳版 失われた時を求めて7 第四篇 ソドムとゴモラⅠ』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2011第2刷)も読み終えたけれど、今までとは違って、いい悪いではなく、まとまりがあまりない感じで、ばらけている感じがした。 p227でスワンが言った…

大切な時間

『完訳版 失われた時を求めて6 第三篇 ゲルマントの方Ⅱ』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2006第1刷)も本編を読み終えた。 残す「注」や「情景の索引」は、本編を読みながらは面倒なので、いつも後からまとめて読んでいる。 サロンでの話は、…

したかったこと

今日は雨が降りそうな曇り。 『完訳版 失われた時を求めて5 第三篇 ゲルマントの方Ⅰ』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2011第2刷)もあともう少しで読み終える。 気になっていたこと(語り手が以前に会っていたラシェルとサン・ルーの愛人ラシ…

言葉にする

『完訳版 失われた時を求めて4 第二篇 花咲く乙女たちのかげにⅡ』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2013第2刷)をもう少しで読み終える。 よくここまで言葉にできるものだと感心する。 いまだに読んでいると集中力が切れて他ごとを考え、場所や…

『完訳版 失われた時を求めて3 第二篇 花咲く乙女たちのかげにⅠ』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2013第2刷)をやっと読み終えた。 13冊もあるのでこのペースで読んでいたら、なかなか読み終えられない。 ペースを上げたい。 恋は楽しい時も…

スワンの恋

『完訳版 失われた時を求めて2 第一篇 スワン家の方へⅡ』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2010第2刷)の「第二部 スワンの恋」を読んでいる。 思いを募らせたり、想いが冷めてしまったり、嫉妬が滑稽だったり痛ましかったり、恋は大変。 「ス…

萬葉集

集英社文庫ヘリテージシリーズの『萬葉集 釋注一』(伊藤博、2010第2刷)を読み始めた。 全20巻の『万葉集』の巻第一・巻第二を所収しているらしい。 歌一つ一つを独立した形で一つ一つ味わうのではなく、「前後の歌とともに味わうこと」を意識した編集にな…

失われた時を求めて

マルセル・プルーストの『完訳版 失われた時を求めて1 第一篇 スワン家の方へⅠ』(鈴木道彦訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ、2006.3第1刷)を読んだ後、 ナボコフの『ヨーロッパ文学談義』(野島秀勝訳、TBSブリタニカ、1992.10初版)の「マルセル・プル…

優劣

多くの職場で、できる/できないの優劣が話題になる。 今読んでいるのは、プルーストの『失われた時を求めて』6(鈴木道彦訳)p364あたり。ゲルマント夫人(オリヤーヌ)のサロン描写にも、似たようなものがある。ついで、昔読んだ井伏鱒二の『山椒魚』も思い…