文学

鷗外の「舞姫」

角川文庫のビギナーズ・クラシックス近代文学編の1冊、 『鷗外の「舞姫」』を読んだ。 在庫もなく、再版予定もないようなので、アマゾンで中古を購入した。 官僚制や国家、組織の縛り、「和を以て貴しと為す」感じの日本像は、今もある。 豊太郎は、苦しん…

良寛

カフカ『変身』やジョイスの『ユリシーズ』に関する章段も読み、 ナボコフ『ヨーロッパ文学講義』を読了。 講義の中で取り上げられている作品をもう一度読んで、再び読みたい。 おとぎ話として、『変身』や『ユリシーズ』を楽しんだり、 創作の苦労や工夫に…

喜びの戦慄

喜びの戦慄。 そんなものを感じられたらいいな、 とナボコフの文学講義を読みながら思う。 「ささいなものを不思議に思う」気持ちを忘れず、常識を超えて行く力がほしいと思う。 私はまだ「生きる術を学びとりたいというような青二才」(『ヨーロッパ文学講…

ジキル博士とハイド氏の奇妙な事件

1885年、スティーブンソン(1850-1894)が書いたこの作品では、薬を飲んで、人間ジキルから人間ハイドに変わる。 1942年発表された中島敦(1909-1942)『山月記』は、その性格ゆえ?に、人間李徴から人食い虎に変わる。 変化のきっかけ・動機も、苦悩も変化…

フロベール

1846年〜1854年まで付き合いのあったルイーズ・コレに、フロベールが送った「ボヴァリー夫人」創作に関する手紙が興味深い。 ナボコフ『ヨーロッパ文学講義』(TBSブリタニカ)の中には、 「同じ会話のなかに、五、六人の人間(会話している人物)、ほかの何…

背筋

「本を背筋で読まないなら、まったくの徒労だ」と、ナボコフは『ヨーロッパ文学講義』のディケンズの章の出だしで言う。 「本を読むとき精神を使うのは言うまでもないが、芸術の喜びが生まれる場所は、肩甲骨のあいだにある」とも。 肩甲骨はバイオリンを弾…

ヨーロッパ文学講義

ナボコフの『ヨーロッパ文学講義』の日本語訳(TBSブリタニカ)を読み始めた。 ナボコフが残したメモやノートをまとめた編者のフレッドソン・バワーズFredson Bowersの仕事にも感心させられた。 編者の前置きに続いてあるジョン・アップダイクJohn Updikeの…

ロシア文学講義

ナボコフの『ロシア文学講義』の日本語訳(TBSブリタニカ)を、 やっと読み終えた。 のんびり読んでいた。 ナボコフの知識や理解、想像力には胸がいっぱいになるし、 翻訳した小笠原豊樹さんにも感心させられた。 小笠原さんは、詩人でもあるらしい。 books.…

チェルヌイシェフスキー

ナボコフの『賜物』第4章:チェルヌイシェフスキーの自伝を読み終えて、 第5章に入った。 ニコライ・チェルヌイシェフスキー - Wikipedia 2017年の3月にサンクトペテルブルクを訪れた時は、 ナボコフの生家やコンサートや観劇、ネフスキー大通りや運…

変遷

角川ソフィア文庫の『近松門左衛門』をやっと読み終えた。 作中、何かのために死ぬ人が多いが、それは社会問題になって、禁じられたりして、現在がある。 唐突で荒唐無稽な印象も多々受けたが、当て込みを知ったり、私の「常識」から外れてたりして、展開や…

方丈記

方丈記の冒頭に「これをまことかと尋ぬれば」という言葉がある。 「これが本当かと調べてみると」昔のままの家はまれで、川の流れも、人も、住まいも、自然も人事も全て無常である。そしてそれがどこから来てどこへいくのか、何故なのか、知らない、と長明は…