史記
紀元前1世紀頃に成立した歴史書。
今回読むのは、
たくさんある記事の中から、
70篇ある列伝の6番目、通番66の「伍子胥(ごししょ)列伝」と、
列伝17番目、通番77の「魏公子列伝」、
12篇ある本紀の6〜8番目、通番6〜8の「新始皇本紀」「項羽本紀」「高祖本紀」や30篇ある世家の18番目、通番48の「陳渉世家」。
私は中国の歴史や地理に不慣れなので、名前や地名を振り返りながら読んでいる。
漢字の成り立ちや変遷は、ずっと忙しさを言い訳にして、見ないでいたけれど、「源・暮・燃」の原字が「原・莫・然」だということに触れたりするのは楽しい。
身分の低い侯嬴(こうえい)を招きに行った身分の高い魏の公子が、侯嬴の友人がいる市場に立ち寄る場面の描写もいろいろな思惑が交差し、生き生きしていてよかった。
虞美人の行方や劉邦の家族のあり様にも関心が向いた。
実に様々な人たちが現れては去っていく。そのことに圧倒された。