唐の歴史家呉兢(ごきょう)編纂の
『貞観政要(じょうがんせいよう)』は、
太宗李世民(598-649)と臣下たちの問答で、
全10巻40篇で、問答数は約280条。
私が読むのは、その内のごく一部、47条の抄訳。
太宗李世民は、
王羲之の書を愛して蒐集した人、という程度の知識しかない。
読み進めると、
上司への諌諍(かんそう)を促し、
部下からの諌諍を受け入れる、ことについての記述が多い。
その職務にありがながら、
言うべきことを言わず、事が起こってから自己弁護と保身に終始することや、
部下の忠告を受け入れずにただ感情に任せ罰することが、
繰り返し批判されている。