蒙求

『蒙求(もうぎゅう)』は、

平安時代に日本に伝わった中国の故事集らしい。

子供の初学用・暗誦用として李瀚(りかん、713-766)が編集したもの。

四字句の韻文で596句から成る。

 

一つの故事が四字ずつにまとめられ、対句にして並べられているが、

短すぎて注がないとわからない、

並べ方や故事の取捨選択などに妥当性がない、

などの批判もあると解説にあった。

 

一編に2人ずつで31編が紹介されているので、62人のエピソードがあった。

立派であっても、讒言で殺されたり自殺したり、

混乱や安定の中で、賄賂や世襲、堕落や陰謀があった。

残虐さと機知と、音楽と奢侈と、なんだかいろいろあった。

優しい、人当たりのいいことばかりではまとめられないものがあった。

筆や紙の発明、書の変遷についても記事があった。

 

学校では、「也」や「乎」の書き下しは、ひらがなに直すように教わった。
しかし、例えば、p175書き下し文末「也」、p180書き下し文末「乎」は、

ふりがなも振られてるが、漢字のまま。
学問的には、漢字のままの方が通例なのだろうか。
学校で間違ったことを教わったのか、と気になった。