サハリン島

チェーホフの『サハリン島』を読み終えた。

よく遠いところまで行ったと感心する。

また、よく統計や資料にあたり、詳細をまとめたと思う。

1890年4月19日モスクワを汽車で出発、7月11日サハリンのアレクサンドロフスク上陸、10月13日サハリンのコルサーコフを船で出発、オデッサ着、12月8日モスクワ着。

明治は1868年からだから、1890年は明治23年

チェーホフ(1860-1904)は旅の途中で、日本人にも出会っていたらしい。

 

文明があるとされるロシア人や日本人が、アイヌの人たちに対してどう接したかが書かれている部分(14章あたり)や、女性の境遇などは読んでいて辛い。

十分な裁判も受けられず、当時の法にある扱いも受けられずにいる人たちもいた。

劣悪な環境にいると囚人に限らず感覚が麻痺するものなのか、死刑についての描写を読むのは苦しかった。

現在の我が身の環境や感覚も他人事ではないと思う。気をつけたい。

 

ロシア革命は1917年。

サハリンの農業植民はその後どうなっているのか気になって、「サハリン 産業」で検索してみた。すぐに、北海道庁のpdfが表示された。

前年比や、ロシア本土や日本、北海道との比較も参考に並べられており、素人目にもわかりやすくまとめられているように見える。

主要農作物には、家畜・家禽、牛乳、卵、じゃがいも、野菜、が挙げられていた。穀物や果物の生産データはなかった。

主要産業は、石油ガス産業、石炭産業、水産業、電力産業のようだ。

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/tsk/russia/sakhalin2018_1.pdf

北海道サハリン事務所 | 総合政策部国際局国際課