舞姫

偉業

ナボコフの『偉業』を読み終えた。 読書をしていても、他ごとを考えていることが多くで、何行か飛ばしているような読み方しかできないが、ひとまず読み終えた。 ベルリンのウンター・デン・リンデンUnter den Lindenなどの地名が出てくると、鴎外の『舞姫』…

鷗外の「舞姫」

角川文庫のビギナーズ・クラシックス近代文学編の1冊、 『鷗外の「舞姫」』を読んだ。 在庫もなく、再版予定もないようなので、アマゾンで中古を購入した。 官僚制や国家、組織の縛り、「和を以て貴しと為す」感じの日本像は、今もある。 豊太郎は、苦しん…

変遷

角川ソフィア文庫の『近松門左衛門』をやっと読み終えた。 作中、何かのために死ぬ人が多いが、それは社会問題になって、禁じられたりして、現在がある。 唐突で荒唐無稽な印象も多々受けたが、当て込みを知ったり、私の「常識」から外れてたりして、展開や…

かぐや姫と舞姫

平安時代前期、10世紀半ばまでには成立したとされる『竹取物語』のかぐや姫は、 多くの男や帝の求婚を断って、心残りを残しながらも、天の羽衣を着せられ、地上の物思いを失くして月へ帰って行く。 明治23年、1890年発表の『舞姫』の舞姫エリスは、 …

更級日記

『徒然草』の数段を読み終えて、『更級日記』を読み始める。 5段の竹芝伝説、三島由紀夫の『豊饒の海』と『浜松中納言物語』の関係は知らなかったので興味をもった。 菅原孝標女の優しさや思いやり、のぞみの強さに、少なからず衝撃を受けた。 同じ回想でも…