『詩経』の次は、『楚辞』。
『楚辞』として伝わる後漢・王逸の『楚辞章句』は、
前漢末の劉向が編集した『楚辞』16巻に、
王逸自身の作品「九思」を加えて17巻としたもの。
『楚辞』17巻の中で、
最も古い歌謡は「離騒」「九歌」「天問」。
その中でも、
短編の集まりである「九歌」が、最も古いらしい。
角川文庫のソフィア文庫、ビギナーズ・クラシックスの中では、
神々を祀る「九歌」11篇のうち、
神を迎える最初の「東皇太一」と、神を見送る最後「礼魂」が紹介されていた。
また、魂の遍歴を語る長編の物語「離騒」についても、
最初の名乗りから、
天界への飛翔とそこでの遊行、
時間の経過、
そして最後の、さらなる天界への飛翔の突然の終焉まで、
少しずつ解説を交えながら紹介があった。
本を読む以外、神々の世界に触れることはほとんどないが、
読むと何かが溢れ出てくるようで、心がざわざわする。
時間や存在や思いやいろいろなこと、目に見えない森羅万象含め、すべてが、改めて不思議だ。