空気の発見

三宅泰雄氏の『空気の発見』(角川ソフィア文庫)を読んだ。

板倉聖宣が提唱していた仮説実験授業の読み物を読んだ時の感じに似ていて、科学史の面白さを感じた。ただ初学者向けなので、もっと詳しく知りたい時は別の本をいろいろ読んでみるのがいいのだろうと感じた。

昭和33年初版で平成18年44版のあとがきには、「私は、科学教育は記憶を重んずるつめ込み主義でなく、科学の発展してきた論理を生徒に理解せしめることに重点を置かなければならないと考えている」とある。

時とともに、つめこんだはずの知識も理解したはずの論理も忘れてしまう自分を振り返るにつけ、ため息が出る。