暗い森から天国までの旅
集英社文庫ヘリテージシリーズの寿岳文章氏訳・ダンテ『神曲 天国篇』(2003年1版、2014年9版)をやっと読み終えた。
『地獄篇』や『煉獄篇』より読みやすく、楽しいところかと思っていたが、苦戦した。
神学問答のようなものが、特に?となり、何度か読み返しながら読書を進めた。
キリスト教カトリックの「神」の考えは、日本に住んで俗人たる私の考えや想像力及ぶところではなく、わからないことがいっぱいあるなぁということを再認識させられた。
時間も場所も超越したところって難しい。
でも?階級や序列があったり善悪や前後や位置があったり?する。
「自由意志」も難しい。
『神曲 地獄篇』は、ダンテが「ますぐな道を見失い、暗い森に迷い込ん」だところから始まる。
訳文は散文だが、原文は韻文。
押韻しながら数字にも気を配りながら、神話や聖書・歴史も織り交ぜながら、よく書ききったもの・訳しきったものだと、いつものことながら感心させられた。
よくわからないなか、こんなのも読んだりした。
https://www.jrc.sophia.ac.jp/pdf/research/bulletin/2014_35_07.pdf