芥川龍之介

新潮文庫で、芥川龍之介の「羅生門」「鼻」「芋粥」「運」「袈裟と盛遠」「邪宗門」「好色」「俊寛」を、注解も見ながら、読んでいる。

 

今は「邪宗門」の途中。

羅生門」「鼻」「芋粥」「運」「袈裟と盛遠」はどれも、話の最後や真ん中過ぎあたりで、感じ方の見直し、変更のようなものが急に来る。

石原千秋の漱石入門

知人が貸してくれた文庫、『『こころ』で読みなおす漱石文学 大人になれなかった先生』を読んだ。

眼差しが怖い先生、物語を語る青年の物語、先生の妻が知っていたこと、明治民法家督・趣味・真実の相続や漱石が想定した読者などについて言及があった。

 

現在でも日本文学研究の人気作家やテーマは漱石なのだろうか、と気になった。

借りた文庫は、2013年発行の第1版だった。

井伏鱒二

新潮文庫で、「山椒魚」「朽助のいる谷間」「岬の風景」「へんろう宿」「掛持ち」「シグレ島叙景」「言葉について」「寒山拾得」「夜ふけと梅の花」「女人来訪」「屋根の上のサワン」「大空の鷲」を読んだ。

 

山椒魚」は、生き生きした自然の描写が好き。

「朽助のいる谷間」は、水に沈むことが残酷。

「岬の風景」は、「私の腕の輪の中で」といった表現や色が印象的。

「へんろう宿」は、高知の宿が舞台。

「掛持ち」は、二つの宿を掛け持ちする男が主人公。

「シグレ島叙景」は、兎のいる島と停泊する船をアパートがわりにしている人たちの話。

「言葉について」では、ぶっきらぼうに聞こえる方言を翻訳しながら話が進む。

寒山拾得」の最後は、寒山先生と拾得先生の真似をしてげらげら笑って終わる。

「夜ふけと梅の花」は、約束を果たさないでいる男の気がかりと妄想。

「女人来訪」は、8年前に男のプロポーズを断った女が、にもかかわらずその男を思い、結婚したばかりの男を訪ねてくる話。少し怖い。

「屋根の上のサワン」は、怪我をしたがんを世話したが、がんはいつか行ってしまう話。

「大空の鷲」の舞台は、御坂峠や黒岳、笹子、天城山、谷津温泉など。東京の小説家や女優、男優、監督なども登場して、話にいくつかの話が入って入れ子のようになっている。

堤中納言物語

収録は短編10話:

「花桜折る中将」「このついで」「虫めづる姫君」「ほどほどの懸想」

「逢坂越えぬ権中納言」「貝合せ」「思はぬ方に泊まりする少将」

「花々のをんな子」「はい墨」「よしなしごと」

と断章。

 

虫好きの女の子の話と

綺麗な貝の競い合いの為に奔走する姉弟を助ける話が

楽しかった。

二人の女の間を行き来する男の話、女が哀しい思いをする話はあまりいい気がしなかった。

花や草、植物、当時の家具調度品、服、化粧、文房具などは、手にとって見てみたい。

夜も男の人は出歩いたりしている。

明るかったのだろうか。目が慣れていたのだろうか。

牛車や馬車、香、町の臭いも気になる。

 

角川ソフィア文庫のビギナーズは、

検索すると、現在、

日本の古典33冊、近代文学7冊、中国の古典20冊、計60冊ある。

私がまだ手に取って読んでいないのは、

日本の古典10冊、近代文学7冊、中国の古典10冊、計27冊ある。

ひとまずあるだけ全部読んでおきたい。

自己評価

先生の評価の付け方、学校の成績のあり方が云々されるけれど、

実際では、

学ぶ人自身、生きていく人自身が、

どれだけ成長したのか、

理解したのか、

できるようになったのか、を

自分で実感し、喜びとして感じられることの方が大事だと思う。

古事記

現代語訳と書き下し文と寸評を通して、『古事記』の一部を読んだ。

違う時代、世界、価値観があると知るのは、気晴らしになる。

 

日本語を漢字で表した太安万侶の苦労に感心する。

写本を読める人にも感心する。

ヤマトタケルノミコト(倭建命、『日本書紀』では日本武尊)の移動距離にも感心。

 

締め切りの近い大学通信のレポートや

持ち帰った仕事に

手がつけられないでいる。

 

息を深く吐いて、深呼吸。