和歌

伊藤博萬葉集釋注十』(2005第1刷、2012第2刷)の、『万葉集』巻第二十にあたる部分、歌番号4293〜4516、224首もやっと読み終えることができた。

7月の中旬ごろから読み始めているので、『萬葉集釋注』10冊、『万葉集』4516首を読むのに4か月ぐらいかかった。

一首一首は、何気ない当たり前の歌だったとしても、あるまとまりの中で前後の歌との繋がりや共有された場のようなものを合わせて読むとまた味わいがあった。

和歌は倭歌とも書くらしいが、歌は単独で詠むのではなく、誰かに何かに和(こた)えて詠まれているものなのだなぁという感じがした。

軍国主義に利用されそうな・利用されただろう歌もいくつかあったけれど、『古今和歌集』との比較で言われているような「ますらおぶり」の印象を受けることもなかった。

20巻を編集した人も、研究している人も、出版した人もすごい。

なんとか読み通せたのもよかった。また読める時間があったらいい。

 

次はダンテの『神曲』を寿岳文章氏の翻訳で読む。