ロミオとジュリエット
中野良夫(1903-1985)さん訳の『ロミオとジュリエット』を読んでいる。
1600年頃、日本なら江戸時代になる前の頃の作品。
仲違いをしている両家の娘と息子が愛し合い、亡くなる。
そしてその後、両家は和解。
有名な話だ。
亡くなる前に和解できなかったものかと思う。
考えてもどうしようもないことを考えて疲れて、疲れて考えて、色々なことを先送りしている。いい人でない自分にうんざりしたりする。
止めよう。
ジュリエットは幼いながら、自分の望む最善を目指そうとしているようにも見える。
ロミオが去った後の、ジュリエットとその父と母、乳母との会話は、思いの外、詈雑言で可笑しい。
戯曲は5幕まであって、割と長い。 が、5日間の出来事。
長ゼリフもある。
当時、女性の俳優はいなかったらしく、女性役は少年がやっていたらしい、とのこと。
ジュリエットとパリスの結婚式がお葬式に変わったところで、道化が出てくるのも面白い。
劇中亡くなったのは、順に
マキューシオ(ロミオの友人)、ティボルト(キャピュレット夫人の甥)、ロミオの母、パリス、ロミオ、ジュリエット
サハリン島
よく遠いところまで行ったと感心する。
また、よく統計や資料にあたり、詳細をまとめたと思う。
1890年4月19日モスクワを汽車で出発、7月11日サハリンのアレクサンドロフスク上陸、10月13日サハリンのコルサーコフを船で出発、オデッサ着、12月8日モスクワ着。
明治は1868年からだから、1890年は明治23年。
チェーホフ(1860-1904)は旅の途中で、日本人にも出会っていたらしい。
文明があるとされるロシア人や日本人が、アイヌの人たちに対してどう接したかが書かれている部分(14章あたり)や、女性の境遇などは読んでいて辛い。
十分な裁判も受けられず、当時の法にある扱いも受けられずにいる人たちもいた。
劣悪な環境にいると囚人に限らず感覚が麻痺するものなのか、死刑についての描写を読むのは苦しかった。
現在の我が身の環境や感覚も他人事ではないと思う。気をつけたい。
ロシア革命は1917年。
サハリンの農業植民はその後どうなっているのか気になって、「サハリン 産業」で検索してみた。すぐに、北海道庁のpdfが表示された。
前年比や、ロシア本土や日本、北海道との比較も参考に並べられており、素人目にもわかりやすくまとめられているように見える。
主要農作物には、家畜・家禽、牛乳、卵、じゃがいも、野菜、が挙げられていた。穀物や果物の生産データはなかった。
主要産業は、石油ガス産業、石炭産業、水産業、電力産業のようだ。