伊藤博『萬葉集釋注三』(2005第1刷、2011第2刷)を読み始めた。
『万葉集』巻第五の冒頭は、大伴旅人の歌
世の中は 空しきものと 知る時し いよいよますます 悲しかりけり(793)
憶良や旅人らの漢詩文にも圧倒されながら、梅花の歌32首(歌番号815〜846)までを読んだ。
梅花の歌が咲くこと以上に散ることが読まれている感じがして驚いたが、いろいろなことを考えながら歌を詠むものだんだなぁと混乱もした。
それにしても梅花の歌群は、年号「令和」のもとになった序を持つ。
初春の令月にして、気よく風和(やわら)ぐ。
令和になってから、コロナがあって、あまり「令和」っぽい時間がないなぁなどとも思ったりした。