当たり前だけど、いろいろなことがいろいろなところで同時に起こっている

集英社ヘリテージシリーズのジェイムズ・ジョイスユリシーズ Ⅳ』(訳:丸谷才一・永川玲二・高松雄一、2003/12/22第1版、2013/01/20第3版)をなんとか読み終え、続けてナボコフの『ヨーロッパ文学談義』(野島秀勝訳、TBSブリタニカ、1992.10初版)のジョイスの項を読み終えた。

プルーストの『失われた時を求めて』を読み終えた時同様、以前よりは「あぁ、その場面知ってる」みたいな感じで、ナボコフの評論を楽しめた。

 

ジョイスはいろいろな場所でいろいろなことが同時に起こっていることを紙面に書く技術がすごいな、と感じた。文体をいろいろ変えるのも、それが成功しているいないにかかわらず、トライしていくその試みがすごい。訳す人の訳し分けもすごい。

日本語でも読むのは大変だったけれど、ひとまず読み終えることができてよかった。

https://www.joyceproject.com というものがあるので、今後は時間を見つけて少しずつ原文と対比しながらもう一度読んでいきたい。