2018-01-01から1年間の記事一覧

あったかい

あったかい。 ただそれだけでうれしい。 ありがたい。 太陽のエネルギーってすごい。

南総里見八犬伝

『南総里見八犬伝』には、 儒教・仏教・道教的世界観が混在。 完結までに28年、 分量は106冊(『源氏物語』の二倍以上)で、 馬琴が下書きし、絵師が仕上げた挿絵もあるらしい。 荒唐無稽だと批判されることもある『南総里見八犬伝』だが、 理屈も筋もあって…

西行

伊勢や熊野、天皇や神道絡みの話になると難しかった。 西行には、和歌ではあまり読まれない「虹」を読んだ歌もあるようだ。 そう言えば、「星」も日本古典ではあまり見かけないが、どうだろう。 院政と男色についても少し触れられていた。

蒙求

『蒙求(もうぎゅう)』は、 平安時代に日本に伝わった中国の故事集らしい。 子供の初学用・暗誦用として李瀚(りかん、713-766)が編集したもの。 四字句の韻文で596句から成る。 一つの故事が四字ずつにまとめられ、対句にして並べられているが、 短すぎて…

良寛

カフカ『変身』やジョイスの『ユリシーズ』に関する章段も読み、 ナボコフ『ヨーロッパ文学講義』を読了。 講義の中で取り上げられている作品をもう一度読んで、再び読みたい。 おとぎ話として、『変身』や『ユリシーズ』を楽しんだり、 創作の苦労や工夫に…

喜びの戦慄

喜びの戦慄。 そんなものを感じられたらいいな、 とナボコフの文学講義を読みながら思う。 「ささいなものを不思議に思う」気持ちを忘れず、常識を超えて行く力がほしいと思う。 私はまだ「生きる術を学びとりたいというような青二才」(『ヨーロッパ文学講…

ジキル博士とハイド氏の奇妙な事件

1885年、スティーブンソン(1850-1894)が書いたこの作品では、薬を飲んで、人間ジキルから人間ハイドに変わる。 1942年発表された中島敦(1909-1942)『山月記』は、その性格ゆえ?に、人間李徴から人食い虎に変わる。 変化のきっかけ・動機も、苦悩も変化…

フロベール

1846年〜1854年まで付き合いのあったルイーズ・コレに、フロベールが送った「ボヴァリー夫人」創作に関する手紙が興味深い。 ナボコフ『ヨーロッパ文学講義』(TBSブリタニカ)の中には、 「同じ会話のなかに、五、六人の人間(会話している人物)、ほかの何…

マースレニツァ

マースレニツァは、東スラブ圏の伝統的なお祝い。 カーニバルで、クレープのようなブリヌィを食べたりもする。 冬にお別れをいい、春を迎える。 2018年は、2月12日〜18日。 始まりの12日は、4月8日の復活大祭(パスハ)の56日前にあたり、 18日の後は、復活…

背筋

「本を背筋で読まないなら、まったくの徒労だ」と、ナボコフは『ヨーロッパ文学講義』のディケンズの章の出だしで言う。 「本を読むとき精神を使うのは言うまでもないが、芸術の喜びが生まれる場所は、肩甲骨のあいだにある」とも。 肩甲骨はバイオリンを弾…

白楽天

政治家として人民を「兼(広く)く済(すく)う」ことを意識した詩、 プライベートの充実「独(ひと)り善(よ)し」を大切にした詩、 その両方を詠んだのが白楽天(白居易)という人らしい。 下定雅弘氏の 詩の形式と内容についてのコラム(p120-122)ほか…

老子・荘子

足ることを知り、 万物を区別せず、 善悪の外に遊ぶ。 今から2000年以上も前にいた諸子百家の思想を読んでいると、 もう考える必要はなく、ただ実践するのみという気がしてくる。 結論はすでにあるのだから、 悩んだり、苦しんだりすることが、ばかばかしく…

たかたかゆび

「たかたかゆび」は「なかゆび」のこと。 「なかゆび」と言うより、 「たかたかゆび」と言う方が楽しい。

聖なる怠け者の冒険

『恋文の技術』を勧めてくれた知人から、再び、森見登美彦の作品を借りた。 新聞連載の後、単行本が出て、文庫が出た。その文庫を貸していただいた。 イラストはフジモトマサルさん。 登場人物の「ぽんぽこ仮面」を、うっかりすると「ぽこぽこ仮面」と読みそ…

論語

残されているものによって、 2500年程前にも遡って、その考えを読み、知ることができるのは不思議だと思う。 第二部を読み始めて印象的だったのは、加地伸行さんの解説(p142) 「この祖先供養は本来儒教的なものであり、インド仏教にはありません。」 「つ…

ヨーロッパ文学講義

ナボコフの『ヨーロッパ文学講義』の日本語訳(TBSブリタニカ)を読み始めた。 ナボコフが残したメモやノートをまとめた編者のフレッドソン・バワーズFredson Bowersの仕事にも感心させられた。 編者の前置きに続いてあるジョン・アップダイクJohn Updikeの…

ロシア文学講義

ナボコフの『ロシア文学講義』の日本語訳(TBSブリタニカ)を、 やっと読み終えた。 のんびり読んでいた。 ナボコフの知識や理解、想像力には胸がいっぱいになるし、 翻訳した小笠原豊樹さんにも感心させられた。 小笠原さんは、詩人でもあるらしい。 books.…